ラズペリーパイオーディオを導入する①

こんにちは、美波です。

突然ですが、皆様のオーディオ環境って、どんな感じですか。

今回から数回に分けて、オーディオオタクでもない私がラズベリーパイ導入を決意し、実際に導入(現在進行形)した話を書いていきたいと思います。

今まさに現在進行形でラズパイ導入を進めている最中で、過程の整理も含めて書き綴っていきます。

これから導入しようとしている方の参考になれば幸いです。

コンポ世代の選択肢

私の青春時代はミニコンポ最盛期でした。

ビクター、パイオニア、オンキヨー、ケンウッド、ソニー、パナソニック……様々な会社が、多種多様なコンポを作っており、それぞれに特色ある製品を作っていました。

パイオニアなんかは、見た目に可愛いデザインのものが多く、女の子に人気だったイメージがあります。

そんな中、パナソニックは5チェンジャー機能という、CDを5枚収納できる機能を売りにしており、すぐに違うアルバムの曲を聴きたくなる自分は、いつもパナソニックのミニコンポを愛用していました。


Panasonic パナソニック SC-PM710SD-S SDステレオシステム (CD/MD/SD/カセット/AM/FMラジオコンポ)(本体SA-PM710SDとスピーカーSB-PM710のセット)

↑自宅にあるミニコンポです。MDもテープも使える優れもので、未だ現役ですが、最近はあまり使っていません。

テープからMDへ

音楽を記録する媒体も、時代とともに変化していきます。

まずはテープ。フィルムに音楽を記録していくため、曲の頭出しができません。気を付けて録音しないと上書きされてしまう、A面B面があって、曲の長さを調整しないと曲の途中で面が交替してしまう、といった欠点がありました。

長らく主流で、今も一部に根強い人気があるテープですが、ミニコンポ世代にとっての記録媒体といえばやっぱりMDです。

CDと同様にボタン一つで瞬時に曲の頭出しができる。コンパクトで持ち運びしやすい。高音質。

MDが世に出回ってから、好きな曲で自作のベストアルバムを作るといった楽しみができるようになりましたね。

そんなMDですが、基本録音可能時間は74分若しくは80分。4倍記録、なんて機能もありましたが音質は薄くなってしまうため、高音質で沢山の曲を聴くためにはディスクを複数持ち歩く必要がありました。

この辺りまでは、自宅で音楽を楽しむためにはミニコンポが最適でした。5チェンジャーで高音質に様々な曲を聴ける、何不自由ないミュージックライフでした。

記録からストリーミングへ

さて、高音質・頭出し可のMDでしたが、記録時間が短いというデメリットがありました。

コンパクトゆえに持ち運びやすく、さりとて容量の関係から複数のMDが必要であるという弱点を克服すべく、技術は進歩していきます。

その過渡期に登場したのがSDプレイヤーでした。

最大1GBという当時としては破格の大容量に、アルバム数枚分を詰め込んで気軽に持ち出せるというのは、もはや音楽は自宅で聴くものではなく、気軽に持ち出して外で好きな曲を好きなだけ聴くというスタイルをもたらします。

ただこの辺りは、各社ともに次の技術方針を模索しているところであり、私が持っているパナソニックのコンポは、MDの次世代としてSDカードを採用しつつも、SDに独自のプロテクトを設け、自社関連商品でしか聴くことができないようにしていました。

その他、プレイヤーに直接音楽を記録する形式も台頭していました。現在もMP3プレイヤーとして残っていますね。ただ、この時代はさほど多くの曲は記録できなかったので、中途半端な印象でした。


パナソニック SDオーディオプレーヤー ホワイト SV-SD400V-W

↑パナソニックが発売していたSDオーディオプレーヤー。記録媒体としてのMDをSDに取って代わらせた、大容量時代過渡期の一品。カセット交換的にSDを交換したりと、アナログ感も残っていて個人的には大好きでした

大衆が求めるのはポータブルかつ大容量。各社がその要望を満たすべく様々なチャレンジをする中、頭一つ抜き出たのがiPodでした。

垢ぬけたデザイン、直観的に操作できるイージーさ、本体に5GBという大容量記録を有したiPodは、瞬く間に大衆の心を掴みました。

高音質という点で決して引けを取っていなかった日本の各社の製品でしたが、流行の波には勝てず、1社また1社と徐々に市場から姿を消していきました。今や日本企業でポータブルオーディオを生産しているのは、名機Walkmanを有するソニー1社のみ、といって差支えがない状況です。

大容量ポータブル競争に決着がついて以降、本体の記録容量の増大、追加容量としてのSDの復活、液晶化によるCDジャケット等の視覚情報の強化など、技術革新はなおも続きます。

そしてとうとう、ストリーミング再生という、オンラインから直接楽曲を引っ張ってくる形式が実用化されることで、音楽を切り分けて持ち運ぶのではなく、常に無数の音楽が身近にある生活が実現することとなります。


ソニー ウォークマン 16GB Aシリーズ NW-A105 : ハイレゾ対応 / MP3プレーヤー / bluetooth / android搭載 / microSD対応 タッチパネル搭載 最大26時間連続再生 360 Reality Audio再生可能モデル ブルー NW-A105 LM

オンキヨー 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth対応/左右分離型/マイク付き パープル IE-FBK(V) 小

↑現在の私のポータブルオーディオ環境です。ハイレゾでもなければノイズキャンセリングもないのですが、未だにCDに軸足を置く身としては、取り回しの良さに満足しています。

今再び自宅で音楽を聴きたい。だけど……

こんなこんなで、気軽に持ち運び可能となった音楽。高音質化も達成し、自宅は高音質、外では低音質、という常識はもはや過去のものです。

しかしながら、この歳になって、ふと自宅で音楽を聴きたいと考えている自分に気が付きました。

イヤホンなんて使わず、自由に音楽が聴きたい。耳に直接音を叩き込むのではなく、空気や壁に反射した、柔らかい音楽が聴きたい。

そんな思いから、自宅のコンポに久方ぶりに手を伸ばした自分でしたが、ふと違和感を覚えます。

「あれ……こんだけしか曲選べないの……?」

そう、自宅のコンポは20年近く昔の物。CD5チェンジャーという利点こそあれ、しょせん大容量時代到来前の技術。

記録技術が発達し、数千・数万曲から自由に曲をチョイスできる現在にあって、CD5枚からしか音楽を選べない、というのは思った以上に窮屈だったのです。

その他にも、「え……わざわざコンポの表示を見ないと曲目確認できないの?」「選曲、CDジャケット確認できないの?」と出るわ出るわ不満の嵐。

未だアナログに軸足を置いていると自負していた私も、ことのほか現在技術に毒されての恩恵を受けており、もはや旧式のオーディオ環境では満足できない身体になってしまっていたのです。

ここから、「自宅で」「視覚的に選曲可能な」「大容量の」オーディオ環境を模索する日々が始まります。

雑談

Posted by Minami