シン・ウルトラマン【映画視聴感想】
こんにちは、美波です。
本日は映画視聴の感想記事になります。
私は唯一のサブスクとして、Amazonプライムに長く加入しており、プライム会員特典としてアニメや映画を視聴しています。
本ブログの【映画・アニメ感想】のカテゴリーでは、主にAmazonプライムで視聴した作品について、個人的な感想を記事にしています。
記事作成のポリシーとしては、映像作品の視聴者は主義主張もバッググラウンドも十人十色であることを踏まえて、極力決めつけや安易な断定のない、不快指数の低い記事にしたいと思っています。
「批評・評論」なんて大それたものではなく、あくまで「感想」、楽しめなかったとしたらそれは私の浅識の致すところであるという謙虚な気持ちで、記事を作成したいと考えております。
全体の印象:戦闘シーン少なめの、オトナな特撮映画
みんなが知ってるウルトラマン、私はクリーンヒットする世代ではないものの、幼少時代には物心付く前から夢中になっていたヒーローで、ウルトラマンには他にはない親近感を持っている世代です。
怪獣という人間では到底叶わぬ巨大な敵に攻められて窮地に至った時、どこからか颯爽と現れて人間を救ってくれる。
時には苦戦することもあれど、最後には必殺の光線で怪獣を撃破し、颯爽と飛び去っていく正義のヒーロー、それが幼少期からの私のウルトラマン像です。
さて、本作はそんなウルトラマンを現代風に解釈した意欲作。往年のファンの思い出にある各々のウルトラマン像を壊すことなく、現代を生きる新しい世代にもウルトラマンの魅力を伝えるという、難儀な課題に挑戦した作品と言えると思います。
その視点で、私が持つウルトラマン像と本作を照らし合わせたときに、「思ったよりも大人向けだったなぁ」というのが率直な感想です。
感想①:絶対的ヒーローとしてのウルトラマン要素は控えめ
先に述べたように、私のウルトラマン像は、ピンチに駆けつけカッコイイ演出で敵を倒して去っていくヒーローという、稚拙で単純なイメージです。
そして本作は、そのような表現はごく控えめであった、というのが私の第一の感想です。
本作のウルトラマンはカラータイマーがなく、限られた時間での勝利というスリリングさは無いのだろうし、逆に時間に囚われず長い尺でヒーローとしてのウルトラマンが観られるのではないか、という期待があったものの、実際にウルトラマンが闘うシーンは時間としても全体のごく一部であり、多くはウルトラマンと人間と怪獣を軸とした人間ドラマに割かれていました。
その点において、私と同じ(ある意味淡白な)ヒーロー像を求めている人にとっては、満足いかない作品となってしまう可能性があります。
感想②:ウルトラマン単体ではなく、ウルトラマン作品という特撮へのリスペクト
ですが、視聴後色んな方の感想を目にするにつれて、映画の視聴の仕方によって、感想が大きく変わる可能性に行き着きました。
要は、単純ヒーローとしてのウルトラマンではなく、ウルトラマンという特撮ドラマに、しかも初代ウルトラマンという特撮創成期の作品に思い入れがあるんだ、という方にとっては、本作は凄く「嬉しい」作品だったのではないか、と思うのです。
私個人のイメージではあるのですが、初期の特撮は、限られた機材の中で如何に怪獣やウルトラマンをリアルに見せるか、という手探り感がまだまだあったような気がします。
そして、特撮に魅了されたファンたちも、作品をより深掘りし、「どうやって作ったんだろう。」「ほぉ、撮影のためにこんな工夫が。」といった、いわゆる作り手側に近い視点が養われていき、作品とともに特撮ファンとして成熟してきたのではないだろうか。
そんな同好の士がこの映画を見たとき、散りばめられた数々のオマージュや原作準拠に、思わずニヤリ、となるんだろうな、と思い至りました。
単純に、いわゆるハリウッド的な新しいウルトラマンを期待していた自分には、そういった成熟を噛みしめるような視点は無く、そんな嗜好に気づかされた時に「大人な楽しみ方だなぁ…」と感心したのです。
感想③:特撮を愛する者の現代訳、という楽しみ方
ということで、本作の見方としては、単なるヒーローものとして単発的に見るのではなく、日本で生まれ成熟してきた特撮というジャンルを、創成期へのリスペクトを踏まえてリブートした作品、として観るのが最もしっくりくるような気がします。
フルCG・大爆発の単純明快爽快映画、ではなくて。少しレトロな特撮ヒーローの現代までの歴史に思いを馳せつつ、かつての童心や昭和的なノスタルジーに浸る、そんな楽しみ方ができる映画ではないでしょうか。
というわけで、シン・ウルトラマンの個人的な感想でした。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。